(公社)日本水環境学会

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日本水環境学会とは

流域物質動態研究研究委員会
(旧:流域物質動態とノンポイントソース)

●活動の目的と概要(委員会オリジナルサイトはこちら

「ノンポイントソース」とは,農地や森林,市街地など,各種物質の排出源が面的に散在し,特定することが困難な発生源のことを指す.本研究委員会は,国内外のノンポイント汚染研究の課題の整理と研究の発展を目指して,1995年度より「ノンポイント汚染研究委員会」という名称で活動を行ってきた.具体的には,ノンポイントソースによる水環境汚染の非定常性や非均質性といった特徴に着目し,多くの調査研究や情報発信,政策提言等を行ってきたところである.

一方で,ノンポイントソースから発生する物質の行き着く先,すなわち受水域に目を転じれば,依然として富栄養化が問題となっている水域も存在するほか,有害物質による生態系への影響や,漁獲量減少の原因として貧栄養化が問題となっている水域などがある.このような多様な問題とその要因を考察し,適切な対策を検討するためには,各種物質の発生のみならず,発生源からの流出や河川・地下水を通じた流達,受水域への流入など,流域全体における物質動態を詳細に把握する必要がある.またその際,それらの物質は単に汚染をもたらすという側面のみならず,栄養塩などは食物連鎖を通じて魚介類資源の増加にもつながるという側面も有することに留意が必要である.

以上の背景から,2019年度より「ノンポイント汚染研究委員会」を「流域物質動態とノンポイントソース研究委員会」に改称するとともに,従来のノンポイントソース(汚染)に関する研究に加えて,発生源から流出する物質の流域における動態についても研究対象とし,関連する研究者の情報交換や発信,政策提言等を行うことを目的とする.

場の特性に応じて「農地・林地部会」、「都市・流域部会」の2つの部会を設けて活動を推進する.主な定例活動として、シンポジウムの開催、年会での発表、およびワ-クショップの開催等がある.総会(3月)および研究集会(3月と9月)の開催、メーリングリストの運営、3月の研究集会時における話題提供、懇親会等を通じて会員間の交流と情報交換に努めている.毎年8~9月には、大学(教員および学生)、行政、民間からの熟練研究者と若手研究者が、研究フィールドを見学し寝食を共にしながら語り合い、経験の交流を通じて研究ネットワ-クを作ることを目指したワ-クショップを継続して開催している.

国際活動としては、IWA DIPCON、ASPIRE、ACID RAINなどの国際会議での発表等にも積極的に参加し、研究成果の国際発信に努める.

2011および2012年度にかけて環境省の環境研究総合推進費を獲得し,「非特定汚染源からの負荷量の実態調査」や「放射性物質の環境動態論文」に関するデータベースを構築し,知見の整理に努めてきた.今後も共同研究としてデータベースの更新を行い,その結果は随時Webサイトで公開するなど,研究成果の社会への還元を意識した情報公開および研究活動を実施する.

●シンポジウムでのセッション開催状況

●その他の講演会,セミナー,セッション,見学会等

2023年8月 ワークショップ in 西条・南観音
2022年9月 ワークショップin京都・芦生研究林
2021年9月 ワークショップin京都(COVID-19感染拡大の影響により延期)
2019年8月 ワークショップin岡山
2018年8月 ワークショップin東海・木曽川
一般公開講演会「木曽川の水環境」
2017年8月 ワークショップin西条・愛媛
2016年8月 ワークショップin琵琶湖・針江
2015年8月 ワークショップin大阪
2014年8月 ワ-クショップin高山(講演会,現場視察,フィールドワークなど)

詳細はオリジナルサイト

●入会方法と連絡先

個人会員の方は会員専用ページから入会申込が出来ます.
個人会員以外の方は幹事(事務局)までご連絡ください.

委員長

中島 典之:東京大学

幹事(事務局)

櫻井 伸治:大阪公立大学大学院

●活動報告

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