公益社団法人 日本水環境学会
水環境懇話会 活動報告

活動報告

第27回 水環境懇話会(平成23年2月8日)

話題提供1

岸田 直裕氏
(国立保健医療科学院 水道工学部 研究員)
「好気性グラニュールを用いた新しい排水処理技術」と「水系病原微生物の検査法」 -現状と課題-

<概要>
学生時代のご研究内容である「好気性グラニュールを用いた新しい廃水処理技術」に関してご発表頂いた。実廃水処理に向けたSS成分の影響評価(でんぷんにより評価)など、先駆的な内容にも関わらず、わかりやすくご説明頂き、非常に興味深く拝聴した。また、併せて、現在、所属先で取り組まれている「水系病原微生物の検査法」及び水系病原微生物の簡易測定の開発に関して、ご講義頂いた。クリプトスポリジウムなどの原虫類やウィルスの誤検出を無くすための遺伝子検査法導入に向けた取り組みや、遺伝子検査法と従来の顕微鏡による検査法の違いと特徴などについて分かりやすくご説明頂いた。

国立保健医療科学院 岸田 直裕氏

話題提供2

寺田 昭彦氏
(東京農工大学 大学院工学研究院 応用化学部門 講師)
「複合微生物系のポテンシャルを引き出すための試み-排水からの生物学的窒素除去を例として-」

<概要>
「複合微生物系のポテンシャルを引き出すための試み-排水からの生物学的窒素除去を例として-」に関してご発表頂いた。間欠酸素供給(ガス透過性メンブレンを利用した一槽式の独立栄養性窒素除去リアクター)によるAnnamox反応速度上昇や温室効果ガスである亜酸化窒素の生成低減、難分解性有機化合物(アゾ色素)と窒素の単一槽内除去等、多くの事例を挙げて、ご説明いただいた。また、研究の方向性にとして、モデル化を進めていくことなど研究方法についてもご講義頂き、非常に興味深く拝聴した。

東京農工大学 寺田 昭彦氏
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