公益社団法人 日本水環境学会
日本水道新聞掲載コラム > 水環境懇話会 活動成果

連載 水環境懇話会の活動と成果

〈第9回〉わが時代の活動⑦

幹事 齋藤 千穂氏
刺激になり意欲向上にも

 私が水環境懇話会に参加したきっかけは、会社の歳の近い先輩に誘われたことでした。その時の講義テーマは、私の業務に関連したものでした。初めて参加させてもらった時の印象は〝講師との距離が近く、質疑応答が活発な若手技術者の勉強会〟というものでした。
 講演回によってばらつきがありますが、比較的少人数の勉強会であるため講師との距離が近く、一般的な講演会の発表内容に比べて、裏話や実情を含めたより深い内容を聞くことができます。アットホームで非常に質問もしやすい雰囲気です。
 私はこの懇話会に幹事として参加させていただいています。幹事メンバーで次回の講演内容の決定、講師の選定などを行っているのですが、それぞれの人脈や興味のある内容からテーマを決めることができます。講師への講演依頼も自分たちで行います。
 8月の第36回懇話会では、大都市東京の下水道の維持管理業務についてもっと知りたい、お話を聞いてみたいという思いから、東京都下水道サービス(以下、TGS)の高橋良文専務をお招きしました。東京の下水道とTGSの役割、設立の背景と目的、趣旨、TGSが担う事業とその進め方、TGSが目指すものについてお話いただきました。
 業務内容が、処理施設(水処理、汚泥処理等)の維持管理や管路施設の維持管理業務から人材開発や技術開発など多岐にわたっているのが印象的でした。技術開発は調査、診断、設計、建設、維持管理など下水道事業に関わるすべてを対象に実施されています。登録された特許が平成25年までに245件に上っていることや、出願件数(433件)に対する登録の割合の高さからも、事業化、実用化を意識して開発している様子が伝わり、非常に刺激を受けました。
 水環境懇話会のメンバーは産官学いろいろな組織から参加しているため、普段の業務の中では聞けない話を伺うことができたり、他社の若手技術者同士の交流を図ることができたりします。会社が違えば社内の様子も異なることに驚いたりもします。皆さんの考えに共感もしますし、違う考えには視野を広げてもらえます。自分の会社以外の先輩方の話を聞いたり、話を聞いてもらったりする機会もほとんどないので、とても勉強になります。
 水環境懇話会では、大体の場合、講義後に親睦会を開いています。講義自体も非常に勉強になるのですが、この親睦会も有意義です。普段なかなか同じ業界の他社の若手技術者と話をする機会はないかと思いますが、親睦会は意見交換をする良い機会になっています。懇話会で仲良くなった女性メンバーとは、会社の垣根を越えて女子会という名の懇親会を別途開催したりもしました。仕事以外で相互に相談して親睦を深めることができました。
 私はまだこの懇話会のメンバーに加わって日が浅いのですが、参加することでいろいろな刺激を受け、自分のモチベーションアップにもつながっていると思います。
 水環境懇話会は基本的に参加無料ですし、いつでも気軽に参加できるので、まだ参加されていない方々にもぜひ参加いただきたいです。水環境懇話会のHPでは次回の講演会の告知も行っているので、気になるテーマなどがあれば、ぜひ気軽に参加してください。

(明電舎水・環境事業部技術部企画開発課)

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